2008年10月30日木曜日

差別について

差別・・・というと大げさに聞こえるのか、中学生たちは「差別なんてしたことないよ」と言います。
しかし、実際には無意識の差別が確実にあります。
私が一番気になるのが「身障」という言葉。子どもが平気な顔で使います。
個人的には「身体障害者」という言い方も考え直すべきだと思っている私にとって、「身障みたい」とか「お前、身障か!?」という言葉が会話の中に出てくることが許せません。
生徒にはその都度注意するわけですが、何でそんなに叱られなきゃいけないの?という不思議そうな顔をします。
彼らには積極的な差別意識がないからです。
「五体不満足」を読めば感動するし、道徳の授業の中では「体の不自由な人には手を貸す・助ける」と言います。そして、実際そうすると思います。

それでも彼らは、テストの成績が悪い子や運動神経のよくない子に向かって「身障か?」と言うのです。
障害があることに対する無意識の差別です。
これをなくすにはどうすればいいのか……。日々考えていますが、よい方法が浮かびません。

世の中には多くの差別が存在し、そのことで苦しんでいる方が大勢います。
平和で安全で教育水準の高い日本国内で、いわゆる同和差別のため教育が受けられず読み書きが満足にできない高齢者がいると聞きました。本人の努力では克服できない社会的な大きな差別の犠牲者です。
その他にも、障害や病気を持つ方、在日韓国・朝鮮人の方、外国国籍の方、路上生活者の方などへの差別。身近なところでは、学歴や職業での差別。細かく見ていくと、出身地や血液型でも差別されることがあるようです。

このような差別があるかぎり、この国は成熟した国とはいえません。
経済ではなく、心の教育に力を入れるべきだと思います。
誰もが安心して生活できて、何の差別もなく夢に挑戦できる。そんな国でありたいと思います。
そのために、教育という方法で力を尽くしていきたいと思っています。小さな小さな力ではありますが……。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんばんは。
先生の言われる通りだと思います。
仕事上、僕の周りには「差別」と対極の「依存」する人達がいます。
どちらにも共通するのは、どうも心が(自分自身が)小さく「しぼんで」いる様に思えます。しぼんだ自分をどうやって回復するか、これをテーマに仕事で毎日取り組んでいます。

匿名 さんのコメント...

junchanさん
おはようございます。
いじめも差別の一種ではないでしょうか?
私の子供もいじめを受けています。
その原因は、普通じゃない、気持ち悪い、アニメオタクなどなど・・・。
自分たちと違うとこを認めて、尊重するのではなく、攻撃してしまう今の子供たち。
これは、横並び教育の結果ではないでしょうか?
勉強はできなくてもスポーツができる。
スポーツができなくても勉強ができる。
人それぞれ、得意とする分野があるはずです。
それを、横並び教育によって競争心を抑制し、個性が失われたような気がします。
あくまでも、これは私の考えですが(汗)
子供たち一人一人の個性を大切にしたいものです。

junchan さんのコメント...

ロバ亀子さんへ

心が小さく「しぼむ」という感じ、よく分かります。
大人も子どもも、他から認められないことが続くと自信を失ってしぼんでしまいますね。
たまには自分で自分を褒めることも必要だと思います(^^)
お互いを認め合える人間関係を築きたいものです。

junchan さんのコメント...

眞李亜さんへ

いじめも差別の一種。その通りだと思います。
学校は、自分とは違う人がいることを認識し、その人達と(苦手な人であっても)どう付き合っていくかを学ぶ場ですよね。
世の中にはいろいろな人がいて、それぞれの個性(特技)を生かしながら社会が成り立っている。そのことを教えていきたいと思います。
横並び教育には私も反対です。この分野では自分は勝てない…という挫折を味わうのも大切なことだと考えます。
お子さんのいじめ、心配ですね。
学校には相談されたのですか?
お母さんだけは何があっても味方でいてあげてください!